施設概要
施設概要
A棟(C20棟)… 要素技術開発研究
C20棟には植物の成長に必要な光や対流、気温や湿度、CO2濃度等を制御できる人工気象室が設置された研究室が数部屋があり、受託や共同研究に利用できます。
- 経済産業省「先進的植物工場施設整備事業」
- ・鉄筋コンクリート造2階建
- ・延床面積 約1,000m²
a. クリーンルーム型実験室A b. クリーンルーム型実験室B |
HEPAフィルターを利用して、クラス100,000の環境を作り出すことのできるグロースチャンバーを利用した研究が行われています。 |
c. 多元環境実験室A d. 多元環境実験室B |
幅広い温度・湿度環境を作り出せる能力のあるグロースチャンバーを利用した研究が行われています。 |
e. 栽培環境シミュレーター室 | 均一な気温、湿度、CO2濃度環境を作り出すことのできるグロースチャンバーを利用した研究が行われています。 |
f. 光源・直流電源実験室 | 直流で駆動するLEDランプと空調装置を備えたグロースチャンバーの利用に関する研究が行われています。 |
g. PFCセミナー室 (旧:ユニバーサルデザイン室) |
人工光型植物工場を模した小型の栽培装置を利用して、レタスの播種から収穫まで一連の作業を体験できる基礎的な実習が可能な研修室として利用しています。また、簡易な実験装置も配備しています。 |
h. 計測・制御実験室 | 植物工場で利用される様々なセンシング技術に関する研究が行われています。 |
C20棟には以下に示す植物の成長に必要な光や対流、気温や湿度、CO2濃度等を制御できる人工気象室や栽培環境シミュレーター室があり、受託や共同研究に利用できます。
B棟(C21棟)… 実証栽培研究
C21棟には多層型や平面型の植物生産室が複数設けられており、社会実装を見据えた模擬的栽培実験や研究が可能です。この他、セミナーや実習等に利用できる研修室や実習室も複数あります。
- 農林水産省「モデルハウス型植物工場実証・展示・研修事業」
- ・鉄筋コンクリート造2階建
- ・延床面積 約1,000m²
i. 機能性植物生産室A l. 機能性植物生産室B |
効率のよい光源と空調を利用した高収量生産法を実証するために、葉菜類をモデルとして実験生産をしています。 |
j. 育苗室 | 育成方法と環境の最適化により、レタス苗の低コスト生産をしています。 |
k. 予冷室 | 出荷前の予冷と貯蔵をしています。 |
m. 多層型植物生産室A | 小規模の植物生産(日産:250株)ができます。NFTを採用した15段の栽培棚と自動搬送装置が備えられています。 |
n. 植物生産実験室 (旧:多層型植物生産室B) |
2層吹き抜け空間を利用した植物生産に関わる多様な実験が可能な空気調節システムを具備した生産実験室です。今後、多様な生産実験を受け入れることができます。 |
C21棟には以下に示す多層型や平面型の植物生産室が複数設けられており、ワサビや多品種の葉菜類が栽培されており、社会実装を見据えた模擬的栽培実験や研究が可能です。
C棟(C22棟)… 量産実証評価(新世代植物工場)
C22棟は2種類のリーフレタス(フリルレタス、バタビアレタス)が日産最大6,000株の量産が可能な人工光型メガプラントのモデル施設です。ここでは、人工光型植物工場の社会実装に向けて、生産から流通、販売に至る各種の実証研究が行われています。
- 経済産業省「イノベーション拠点立地推進事業」
- ・鉄骨造2階建
- ・延床面積約1,300m²
- ・総事業費 約7億円(建築費 約3億円、設備費 約4億円)
自動移植はメガプラントでは不可欠の技術です。153穴の育苗パネルで概ね2週間、15段の複層棚で苗を5~8gまで育てます。なお、苗選別は現在休止中です。
32穴の栽培パネルに定植された苗は20日程度かけ、16~18段、6レーンからなる複層棚で80~90gまで育てられます。栽培パネルは毎日2パレットずつ自動搬送装置で前送りされ、最後に収穫室に向かいます。
■設置目的
- 社会的な課題や産業化ニーズの解決
- ①植物工場の産業化に向けた本格的な普及拡大
- ②「美味しい」「安全」「新鮮」な植物工場野菜の消費者への供給体制の強化
- ③産学官連携の実証モデルによる農の分野での新しい社会及び地域貢献
- ④砂漠や寒冷地など耕作不適地での作物生産の海外需要への対応
新世代のメガプラントとして、時計遺伝子に起因する概日リズムに着目した苗選別と自動移植ロボット、重労働からの解放と人件費の抑制を意図した自動搬送装置、各栽培棚へのダイレクト送風システム、FR、赤、青、白のLEDによるハイブリッド光源などの当時の最先端技術を導入しました。なお、LEDは技術革新に伴って白色光型へと転換を図っています。
栽培は、播種・緑化工程から始まり、育苗工程、栽培工程を経て、収穫・トリミング・袋詰め工程と進みますが、その期間はおおむね40日で、露地栽培の約半分の期間で促成栽培を達成しています。
OSP&PFC南花田ラボ・・・オンデマンド型植物工場モデル研究所
:2019年10月開所
このラボは、人工光型植物工場がメガプラント時代を迎えようとしている中で、多品種・大量生産や急激な需要増への対応等を目指した「オンデマンド型植物工場」の量産実証評価のモデル研究所となることを目指しています。 SC造の耐震性のある物流倉庫をコンバージョンしたもので、各階の床面積は約1,640㎡、1階が 食品スーパー(予定)、2階がバックヤード、3階が南花田ラボとなっています。
(3F)南花田ラボ
日産4,000株(リーフレタス換算)
栽培品目:バタビアレタス
フリルレタス
5種類のハーブ
(2F)バックヤード
(1F)食料品スーパー
建物構造 :SC造
建築面積 :約1,640m²
各階床面積:約1,640m²
総事業費:約3億2千万円
(建築費:約1億3千万円、
設備費:約1億9千万円)
旧・物流倉庫の改修事例
1.堺市ものづくり商業サービス生産向上促進補助金(2019年7月)
2.堺市企業成長促進補助金(2019年6月) |
このラボでは、リーフレタス換算で日最大4千株の生産が可能となっており、2種類のリーフレタスに加え、スイスチャード・ピノグリーン・ピノレッド等 のベビーリーフ、ルッコラ・グリーンマスタード等の ハーブが栽培されています。
日立産機中条エンジニアリング製のDENSO製スカラロ ボットを搭載した自動移植機と空気循環用ビニールダクト方式による空気調整システムなどの先端設備が導入されています。