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新着|「植を食す」実施報告

国際植物の日

 
国際植物の日“Fascination of Plants Day” 協賛イベント
「植を食す」実施報告

 
2012年5月18日(金) “Fascination of Plants Day” (国際植物の日)に協賛し、植物研究に関わる本学の3つの研究部門(生命環境科学研究科、教育研究フィールド、植物工場研究センター)が協力して「第1部講演会」と「第2部体験イベント」の2部構成で、食料としての植物の重要性について市民の方々と一緒に考える市民公開イベント「植を食す」が、約500名参加のもと開催されました。

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第1部は、講演会。

 

(1)「見直そう!野菜のチカラ」
シニア野菜ソムリエ山口晴子さんより野菜・果物のある豊かなフードスタイル、美味しく食べながら健康に暮らすライフスタイルの提案。
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(2)「身近になった植物工場」
村瀬教授より農薬不使用で安全な野菜生産手法として注目されている植物工場を多方面から紹介。
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(3)「植物バイオと果物・野菜」
小泉教授よりバイオテクノロジーによるウイルス抵抗性パパイヤの開発や野菜の栄養価を高める取り組み。
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(4)「土づくりと植物」
大門教授より植物を育てる作業の多くは、土とそこに張る根に働きかけるが、その根の種類や機能などの紹介。

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参加者からは「わかりやすかった。時間的には長いが、テーマがかわるので、飽きずに聞けた」「講師や教授のみなさんのお話しは、もっと専門的で難しいのかな?と思っていましたが、一般の我々にも分かりやすくお話し頂いたので、とても興味が湧いて楽しく学ぶ事ができました」などのお声をいただきました。

第2部は、様々な体験イベント。

 

(1)植物工場見学
建物の外観からは想像できない1、2階吹き抜けのレタス栽培室をはじめ、葉菜栽培室、アイスプラント栽培室を約300人の方に実際に見学していただき、「植物工場の野菜は、安心出来ると思えましたので、今後の購入で、選択肢の1つとして考える事が出来るなと感じました。」「こんなところにこんなものがあったのか、と新たな発見になりました。レタスのきれいな黄緑色が印象に残っています。」などの感想をいただき、初めて見る植物工場に興味を持っていただく良い機会となりました。

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(2)サラダバー
日本野菜ソムリエ協会のご協力によるチョコベジ(野菜にチョコレートをつけて食べる新スタイル)、ジャガイモの食べ較べを実施。用意していた300枚の整理券も完配。野菜ソムリエの方々の笑顔と手際の良さが素晴らしく、明るい空気の絶えない会場は満員御礼となりました。「チョコレートとレタスが意外に美味く食べられたので新しい発見でした。葉ものの苦みとチョコの甘さは相性が良いのですね。もっと色々な野菜でも試してみたくなりました。」「普段あまり意識せずに「新ジャガ」を購入していたが、知らない間にいろいろな品種があるので驚いた。」とのお声をいただきました。
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(3)サイエンスカフェ
行列ができる程に大好評だったサイエンスカフェ。研究者からの話題提供と歓談の場ということで、たくさんの方が参加を希望してくださり、約50名が参加。定員を上回る盛況ぶりでした。
「バイオテクノロジーの野菜の安全性に関してお茶を飲みながら、疑問について個別討論ができて良かったと思います。」と感想をいただきました。先生をはじめ、学生さんの丁寧で明るい対応が素敵なイベント会場でした。
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(4)やってみよう植物実験体験
この会場では植物の維管束組織などの顕微鏡観察を実施しました。
お子様も参加していただけるよう配慮された環境で、試料作成の実体験や光学顕微鏡による維管束組織の観察を約200人が体験。真剣に顕微鏡を覗く方々、それをマンツーマンでしっかりサポートする先生や学生さん。「学生時代を思い出した。」「SUMP法で簡単できれいに気孔が見えた。」と喜びの声も聞こえました。
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(5)挿し木体験
定員を上回る人気となった挿し木体験イベントでは、観葉植物(シェフレラ)の挿し木を61名の方が体験されました。「シェフレラの挿し木ができた上に、家に持ち帰ることができてよかった。」と、挿し木を大切に持ち帰る方々の様子が印象的でした。
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(6)研究フィールド見学
資源植物園でハーブ、ガラス温室でマンゴ、ビニールハウスのトマト、果樹園でブドウなど様々な植物の様子を、先生や学生さんの案内によって見学。こちらも大盛況で120名の方が参加されました。天気の良い空に説明員の声が響くなか、「植物の生育が実際にみることができてよかった。」「柿・みかんの花がちょうど見られた。」「フィールド見学もその後の資料室でも丁寧にご説明頂きありがとうございました。」と感想が寄せられました。
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これら6つの体験プログラムを準備し、府大がどんな研究や取り組みをしているのか理解をしてもらおう、参加者の知見を広げてもらおうとの趣旨でした。各イベント会場とも満員で大盛況でした。
500人以上の参加者の中、怪我や事故が無かったのは、先生や学生からなるスタッフの個人個人の心遣いと、なにより参加していただいた方々のマナーの良さやご協力あってのものと感謝しています。

イベント後、実施したアンケートの一部ですが、ご紹介します。
「植物に関してバラエティに富んだ内容でとても楽しかった。」
「まさにイベントの名前どおり、サラダを食べて、大学の研究のフィールドやプレゼンテーションを見ることができて、普段入ることのない府大キャンパスに入ることができて、よいイベントでした。(イベントに来たついでに、学食で学生に混じって昼食を食べたのもなかなかでした。)このような企画は、まさに大学が地域とつながる、大学が(持っている知識や資源を)地域に還元するということだと思います。楽しかったです。ありがとうございました。また、何らかの形でこのようなイベントをやってほしいです。」
「「植を食す」というタイトルがストレートで素敵ですね。植物の神秘や研究中のお話し、野菜や果物など食に関わるお話しなど、まだまだ知らない事ばかりだと思いました。」
「3つのテーマ各々に大変興味深く感慨深く拝聴させていただき、とても充実した時間をありがとうございました。教授陣からの今まで知らなかった世界、そして野菜ソムリエさんの軽快なお話のコラボが絶妙でした。生物の根幹である農林水産領域にもっと目を向けるべきですね。大阪府立大学ってスゴイんだって思いました。是非またの機会を希望しています。府民が感動してるって知事にお伝えくださいね! ありがとうございました。」

このような感想をいただき、主催者側として「また機会を見てチャレンジできたらいいなぁ」と思わせる一日となりました。

このイベントの模様をフォトムービーにしました。こちらからご覧ください。
近畿農政局もこのイベントを紹介しています。こちらからご覧ください。